「皇位継承」

「生前退位」報道の直後に、図書館で見かけて借りた。

天皇家の伝統について、今まで十分理解してなかったことを知ることができた。

変えてきたもの。
歴史上、天皇の譲位(上皇)は多くあったが、明治新政府が欧州列強の制度も十分研究した上で、旧皇室典範において、伊藤博文の意向により生前譲位の道を閉ざしたこと。

昭和天皇が“宮中に上がってから外に出ることもなく、一生を終える女官たちに教育は任せられない”として母(貞明皇后)の意向に反して女官制度の改革を進めたこと。

守ったきたもの。
この本によれば「女帝」は一代限り、ピンチヒッター的に認められてきたものだという。

宮家の数を減らし、側室も廃止され、一方で男系男子の伝統だけを残すことができるのか。
仮に女帝を(再び)認めたとして、その配偶者との間に生まれた子を次の天皇として認められるのか。
いろいろと考えさせられた。

皇位継承 (文春新書)